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2010/10/25

有松絞り(Tie-dyeing in Arimatsu)


念願の、名古屋は有松祭りに行ってきました!秋季大祭は名古屋市文化財の三台の山車が町を練り歩くのが呼び物。山車を曳く男衆の熱気や上部のカラクリ人形の精巧でユーモラスな動きもさることながら、なんといっても私の興味は有松の3つの町ごとに男衆が競って作った見事な浴衣です。有松絞りの贅を尽くした素晴らしい着物を東町、中町、西町のそれぞれの男衆が粋に着こなしております。こんな豪華な浴衣を男衆がこぞって身につけてる姿は、もう溜め息ものです。




こちらは東町の緒川さん。これはお囃子方の浴衣だそうです。東町は今年から、新バージョンの浴衣を新調したそうで、みなさんパリッとしたおニューの浴衣に身をつつんでらっしゃいます。カメラをむける私に「ああ、邪魔でしたね」と慌てて避けようとする緒川さんに「いえむしろ山車より浴衣を・・・撮らせていただけませんか?」と図々しくもお願いすると、ポーズまでとってくださいました。バックショットも!


東町の山車方勢ぞろい。

腰に巻いているのは、豆絞り柄の手拭い。祭りの最中、この手拭いをポイポイと投げ、キャッチ出来たお客さんは嬉しそう。縁起物です。なんと私も一本頂きました!



こちらは中町の浴衣。貫祿です。藍もこれだけ贅沢に絞りがきいてると派手!背中に鯉と梅の絞りです!


中町、山車方。黄色に赤い梅背負ってます。




西町の浴衣。昔の呼び名で金龍町と書かれた将棋のコマの絞り。バックショットも。




西町の山車方さん。

山車3台そろいぶみ!



絞り会館では、中町の山車方浴衣、旧バージョンも含めて絞り会館に展示されています。




絞り会館で『手蜘蛛絞り』を実演中の本間とめ子さん。

7歳の時から絞りを始めて80年、というから現在87歳!でも本当にお元気、絞りの手元はスピーディー、そして次から次とユーモアを交えていろんなお話を聞かせてくれました。『手蜘蛛絞り』は400年前名古屋城が建ったころに最初に出来た唯一の絞り。それから沢山の絞り方が工夫され、一時は120種類もの技があったそうですが、後を継ぐ者が減り、今では80種くらいに減ってしまったそうです。この『手蜘蛛絞り』も継承するのは本間さんただ一人。「この会館に来て、私の隣で一緒に絞りの実演をしていた友達が翌日にポックリ死んじゃって。あたしもそういう風に逝きたいの」と明るく話していらしたのが印象的。「金さん銀さんも80才まで有松絞りの現役だったけど、あたしは80過ぎても現役」とまだまだお元気です。


出来上がった『手蜘蛛絞り』の布を撮らせて下さいとお願いしたら「じゃあコレを並べたら?ホラ分かりやすい」と本間さん、今括ったばかりの布を傍らに添えて下さって・・・なんだかそっちの方が嬉しくて、絞った布をアップにしてしまいました(笑)


本間とめ子さんの作品。ペラペラのインクジェットの印刷浴衣とはオーラが全然違う。

手間と時間と心がこもったものが、本来の着物・・・何とかして後世に残してゆけないでしょうか。浴衣ブームがもっと洗練されて、買う人がそのよさに気づき、親子孫と何代も大事に着続けれらるような着物を広めてゆきたいです。


金さん銀さんの記念の桜。

本間さん、この会館に来ると桜に必ず手を合わせてお参りするそう。日々感謝し、敬う心・・つい忘れてしまいがちですが、日常の中で信仰を持つこと、心を静めることは本当はどこいても誰にでも簡単に出来るはず。本間さんのような方とお話させて頂くと、いろいろなことに気づかされます。

2010/09/24

ステキな浴衣が仕上がりました(Beautiful yukata)



竺仙という老舗の奥州小紋の浴衣です。
この浴衣、お友達の妹さんに縫って頂きました。実は私も和裁も少し勉強しておこうかと思った時期があり、どうせ習うなら第一人者、村林益子先生に、と思っていました。

ところが偶然にも、お友達の妹さんがその先生について勉強することになったのです。私は興味津々、学校(寺小屋と呼ぶそうです!)の様子などねほりはほり聞かせてもらっておりました。

そして今回、彼女に浴衣を縫ってもらう機会を得たのですが、なんとその仕事の細やかなこと!目がゆく襟の左右の柄のバランスは勿論のこと、前身頃の衽線(おくみせん)の柄あわせまで、丁寧にされているのです。
そもそも小紋ですから、柄があうように出来上がっているものではないのに、自然につながるようにと心を配ってあるのです。
苦労話をきけば、洗濯した時に襟の中に重ねた布が崩れないように糸できちんと止めてあったり、反物の耳の藍色が縫い代に出て目立ってしまわぬよう、余分に縫い代に布を巻き込んで縫ったり、しかもその縫い代が本当に2、3ミリしかないのでは?というぐらい細かい仕事にもかかわらずです。
また糸の色が表に響かないように、地色は白で、そして藍色の柄の部分は青い糸に代えて縫ってもあるそうです。
これを聞いただけでもさぞや大変な仕事だったろうと目眩がし、なんとややこしい柄を選んでしまったことかと後悔しても後の祭りです。
一事が万事、まだまだ細かいところに、素晴らしい心配りや技が込められているのだろうと思うと、本当におろそかに着ることは出来ません。大切に着なければ、と背筋がシャンとする思いです。

村林先生の寺小屋は、とても片手間で何かのタシになるかもなどと生半可な気持ちで教えをこう場所ではないとつくづく思いました。ですからせめてもと先生のお書きになった本を読み、その精神に触れさせて頂こうと思います。



ます女 きもの手控え』(村林益子著 源流社)

着物のこと、お仕立てのこと、人生の教訓など、様々なことが詰まったエッセイ・・・というより随筆と呼びたい素敵な本です。一つの道を70年以上も誠実に地道に続けてらっしゃる方の言葉はシンプルで深く、とても心に沁みます。

2010/09/03

浴衣パーティー in青山(Yukata party in Tokyo)

8月某日
テレビやラジオでお馴染み、鈴木マリア・アルフォンツァ先生にお声がけ頂き『出張レンタル着付けサービス』に伺いました。マリア先生、実は私のイタリア語の先生!語学のみならず、イタリア文化を奥深~い歴史から今の若者文化まで網羅しつつ、ユーモア一杯に教えて下さって、本当にステキな大先生です!Grazie mille!

さて、ベランダから外苑前の花火を愛でながらのパティー、イタリア人は勿論のこと、ドイツ人、スペイン人、中国人、そして日本人・・・と国際色豊か。面白いことに日本人でも浴衣をお召しになったのは子供の時以来なんておっしゃる方もいらっしゃいましたが、いやいや、皆さんスキッと男前で、マリア先生と私、終始惚れ惚れと感動でため息、また着物の威力を再認識した夕べでした!

そしてなんと言っても、マリア先生!先生のお好きな紫色に朝顔のモチーフのすがすがしい浴衣に殿方の「可愛いー!」の称賛の声を聞き、母親のように嬉しい気持ちで見守っていた私でした。














マリア先生とツーショットは、パーティー主催者さん、実は自前の浴衣を二着もお持ちで私は着付けのみお手伝い。BGMは三味線、今日の日のため、カーテンに和風テキスタイルをアレンジ。全てに気配りはさすがです。














撮影が始まると女優に変身するマリア先生!オーラにびっくり!














歌舞伎の獅童似の男前じゃありませぬか。まさに浴衣にぴったり!














パリコレ仕込み!でも実は浴衣が嬉しくて、始終お能のステップを踏んでました(笑)私も嬉しい~。















太陽のように周りをパッと明るくする彼!実はイタリアーノでは?日に焼けた肌にネックレス、でもいい感じじゃないですか、浴衣!















任侠です!まさに着物のために生まれたような方です!!!でもイタリア語ペラペ~ラ(笑)










左の方、ちょっとシャイなドイツ人。最初は浴衣を遠慮してらしたのですが、半ば強引に着せちゃいました!お召しになったらホラ、バッチリで嬉しい!!!そして彼の作ってくれたライチマティーニも絶品でございました!!!











遅れてかけつけた方々も交え。夜が更けるまでパーティーは続きました!みなさん、浴衣に少年のようにはしゃいで下さり、私も本当に幸せなひとときでした!

2010/01/21

松に小袖柄の刺繍帯(Obi embroided a pine)




























コシノヒロコの現代着物に、昭和初期の刺繍帯と毛皮のショールをレンタルして頂きました。
赤をお召しになる機会は少ないとおっしゃっていた高橋様ですが、華やかでとてもお似合いでした。